しげぞうコラム5:教育基本法「改正」に反対する 

読書日記なのに、何だか徐々にコラムの回数が増えてきているような・・・
そんなにそんなにたくさんの本を読めるわけでもないので・・・(←言い訳!)
どちらの割合が多いか少ないか、まあ、あまりこだわらずにやって行きたいと思っています
コラムといってもこれまた比較的長い文章になってしまい
全く「コラム」ではないかも知れませんが
なにとぞご了承下さい

さて、教育基本法がいよいよ危なくなってきた。
これまでの当ブログの記事(参照記事)にもあるように、私はこの法案については反対である。自分なりの意思表明を、ということでとっくに意見を書き、それを『週刊金曜日』2005年01月28日第542号の投書欄に掲載していただいている。タイトルはこのエントリータイトルと同じである

この法案阻止に向けて国会で頑張っているのが社民党衆議院議員の保坂展人氏である。保坂氏のブログでは連日国会での動向が報告されている。このブログ「おすすめウェブサイト」にもリンクしているので、ぜひご覧になっていただきたい。
以前、その保坂氏のブログで教基法改悪に関する意見を求めている旨の発言があり、稚拙な意見ながらメールを遅らせていただいた。以下のような内容である。

新法案には
1、「修養」「参酌」などという言葉があり、これは普段あまり使うことない恣意的な言葉でいいイメージなど全くない。法案の性格が読み取れるようで、受け入れられるものではない。
2、新法案第9条(教員)の内容は、時の国家権力側に「従う」者のみ地位が保証されるかのような内容になっている。現行が普遍的にその身分を保証されているのとは明らかに異なる。例えば国旗・国歌に反対するような「問題」教員を排除できる大義名分となり得るのではないか。
3、第16条(教育行政)において、「教育は、不当な支配に服することなく・・・」に続く文言が書き換えられ、現行では国家権力の介入を制限するものであるのに、新法案では逆に、国家権力の側に正当性を持たせ、それに逆らう(抗う)者の側を「不当な支配」としている。これでは現行法と比べて全く逆だ。この部分はあまりにも危険で、断じて受け入れられない。

以上のようなことを申し上げた。これは私だけでなく、この法案に反対する多くの人も同じような意見をお持ちだろうと思う。

この新法案というのは、近代国家の根幹原則である「主権在民」を否定してしまうかのような内容だと言える。明らかに国家主義の色彩を帯びた内容であり、現場教育者、親、そして当の子供たちの自由と権利を束縛又は剥奪するかのような内容となっている。戦争という負の歴史の反省にたって制定されたこの教基法は、紛れもなく私たちの自由と権利の象徴ではなかったか。

特にこの法案を推す政治屋の皆さんに考えて欲しい。もし仮に、この国に共産党一党支配の政権が誕生したとしたとしたらどうなるか。その時点で、この新法案で言う「真理」も「公共」も「伝統」も、全ては正反対意味を持つのである。その時から「我が国の愛し方」さえ異なることは自明のことだろう。
あるいは保守陣営さえ統制がきかないほどの右翼ファシズムに支配された政権が成立したらどうなるか。それらの一語一句すべてに特定のバイアスがかけられ、より悲惨な法の運用がなされるだろう。
つまり憲法に準ずる理念法であるにも関わらず、時の政治思想をより細かに書き込もうとすること自体が危険なのである。そうして、当然この法の下位にくる法律でもって具体的な方策を定めていくわけだが、だから解釈の可能性を問題にしないわけにはいかないのである。そんなことは、議員の皆さんはご承知のことだろうけど。一語一句、文面が言わんとするところに神経をとがらせる必要がある。勢いで賛成している人がいるならば、今一度考え直して欲しいと願う。

学校や家庭における荒廃を、あたかも教基法だけにあるかのように語るのはあまりにも短絡過ぎる。教育とて経済と不可分である。経済や社会システムにおける質の悪化が、教育を取り巻く状況に影響を及ぼすと私は思っている。家庭教育やしつけを問題とするならば、父母が揃って家庭で時間を持てない、国際的に見てもとりわけ悲惨な我が国の労働環境を見直すことが最優先なのであって、決して教基法などではないだろう。
あるいは教師の質や教育姿勢を問題にするのなら、教師の肉体的・精神的状態をより良好なものにすることが先決であって、すなわち教員の増員と裁量に余裕を持たせることが大切だろう。
昨今は市場原理主義の洗脳として、あたかも公務員は「ムダ」「悪」のように人々は思っているフシがあるが、「公」こそ資本(特に剥き出しの市場原理主義)に対抗する存在なのであって、必要な部分まで削ったり縮小させてはいけない。質は問題となるだろうけれど、それは法律で規定するものではないだろう。公教育の、少なくとも人員に関しては「必要」であり「守られるべきもの」であると思う。子供の教育環境を考えるのなら、教育者の教育環境が守られることがまず第一である。そのために現教育基本法は、何ら不足のないものどころか、良い内容であると言えるだろう。

私は現行の教育基本法を支持したい
第165国会で審議されている閣法の「教育基本法案」には反対する

参考ウェブサイト
 文部科学省 教育基本法案 新旧対照表
(当該リンク箇所があるのでそいつをクリックで見てください/「改正前後の教育基本法の比較」)
 保坂展人のどこどこ日記
(11月9日付けエントリー「高橋哲哉意見陳述」をぜひどうぞ)

コメント

強行採決へ怒り

しげぞうさん、今晩は。
今夕、国会特別委では野党欠席の状態での与党単独での強行採決。
断じて許せません 怒 !
昨夏衆院選で自民圧勝を許したツケがこうして反動法案を易々と通過させています。泣けてきますね。 怒 !!

☆ペンギンさんこんばんは
 コメントありがとうございます

 まったく、怒りを通り越して虚しささえおぼえます
 確信的な自民支持者に加え
 教基法が酸欠状態に追い込まれていることさえ知らないような人(少なくない政治的無関心者)が間接的に力添えし
 このような状況を作り出しているのでしょうね
 民主党の反対もどこまでも本気でないような気がします
 第164国会で提出され今国会でも審議中の「日本国教育基本法案」も
 もう、「たいがいにせえよ!」な内容ですから
 
 絶望的な気にもなりますが、しかし、
 少しでも声を上げ続けましょう
 

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